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食事について
長期間にわたって安定した透析生活を送るためには、食事療法は大切なものです。しかしながら、透析食は制限食ではありませんので、いくつかのポイントに注意した上で工夫を加えることによって、ご自分の嗜好にも合う、美味しくて楽しい食生活を送ることができます。そもそも透析患者さんにとって、特に食べてはいけないものはありません。透析療法を受けながらもいろいろな食材や料理を楽しんで、 “食”の楽しさを堪能してください。

 田村 智子(たむら さとこ)先生とその研究会活動について
 管理栄養士として、さらには「大阪府栄養士会透析食研究会」リーダーと
 して患者さんや管理栄養士さんを対象に、全国各地での講演会やセミナー、
 専門誌への執筆活動など、“透析食”をテーマに精力的に活躍中です。
 なお、このホームページでご紹介するレシピにもアドバイスを寄せてくだ
 さっています。
    透析患者さんの食事療法のポイント

    1、バランスのよい食事をする。
       13食、毎食ごとに主食になるごはんあるいはパン類、めん類を摂り、主菜とし
      て良質のたんぱく質である魚類あるいは肉類、卵、大豆製品の料理、副菜として
      野菜類の料理という組み合わせで、いろいろな食材を使用していろいろな料理方
      法で召し上がっていただくのがバランスのよい食事です。

    2、エネルギーを適切に摂る。 
      エネルギー不足になると、元気がなくなったり栄養状態が悪くなったりします。一
      方、エネルギー過剰は肥満の原因になります。1日の適切エネルギー量は血液透析
      の場合、標準体重1kgあたり30~35 kcal、腹膜透析場合は29~34kcalです。(標準
      体重=身長 (m)の2乗×22)エネルギー不足にならないように、主食であるごは
      んやパン類を欠かさず摂るようにしましょう。植物性の油脂を用いた炒め物や揚
      げ物、マヨネーズやドレッシングを添えたサラダなども取り入れるようにしましょ
      う。3食で補うことができないときはカリウム、リンの少ないお菓子類を摂るよう
      にして、エネルギーアップを心掛けましょう。
      
    3、たんぱく質を適切に摂る。
      たんぱく質は動物性たんぱく質の魚介類、肉類、卵、牛乳、乳製品、植物性の大豆
      製品をバランスよく摂るようにします。
      1食の食事の中でたんぱく質の食品が何品も重ならないようにしましょう。
      必要量は血液透析の場合、標準体重1kgあたり1.0~1.2 g、腹膜透析の場合は同1.2~
       1.5g です。
      たんぱく質の摂りすぎはリンやカリウムの摂りすぎにもなりますで、注意しましょ
      う。

    4、カリウムを摂りすぎないように注意する。
      高カリウム血症になると、手足や唇のしびれ、脱力感などが起こり、極端に高い
      場合には不整脈や心停止を起こすことがあります。カリウムが高くなる原因は、
        カリウムを多く含む食品を摂りすぎた場合
        エネルギー不足で体細胞が壊れている場合
        不十分な透析を行っている場合
      などです。カリウムが高くなった時は、カリウムの多い食品を摂っていないか、
      エネルギーが不足していないか、食生活を振り返ってみましょう。
      なお、カリウムは水に溶ける性質がありますので、ゆでこぼしたり水にさらすこ
      とによりカリウムを減らすことができます。
      一方、CAPDの方はカリウムについては制限がありません。

    5、リンを摂りすぎないように注意する。
      リンが高くなると、骨が脆くなったり、骨や関節に痛みを感じるなどの症状が出
      てきます。
      リンは特にたんぱく質の多い食品に含まれていますので、たんぱく質の摂りすぎ
      に注意しましょう。
       
    6、塩分を摂りすぎないように注意する。
      塩分を摂りすぎますと、高血圧やむくみの原因となります。また、塩分を摂りす
      ぎると、のどが渇きやすく水分を摂りたくなり、水分コントロールが困難になり
      ます。1日の塩分量は8g 以下になるようにしましょう。

    7、水分を摂りすぎないように注意する。
      体内に入る水分は、主に飲水と食事によるものですが、透析をするようになりま
      すと、徐々に尿量が減少してきますので透析と透析の間に水分が体に貯まること
      になります。体内に過剰な水分が貯まりますと、心臓や血管に負担がかかります。
      摂取してよい水分量はその方の尿量+500 mL を目安とし、透析間の体重増加が
      適正体重(Dry Weight:DW)5% 以内に抑えるようにしましょう。

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